思い出ログ

文章下手です

ちっちゃな英雄 キャスト編①

さて、いよいよ一番の目玉キャスト編。これはあくまでも私主観の話であり、他のキャストにも触れるが話の中心は私の推しであった彼についてになる。※私の推しであったキャストは既に卒業している。

 

最初の記事で面倒なおたく、面倒な運営と並べて面倒なキャストと書いた。もしかしたら面倒なと書くことは語弊があるのかもしれない。しかし、他に形容する言葉が見つからないので許して欲しい。

以前にも書いているが私の推しは当初全く人気がなかった。顔は整っている方だと思うし、演技が群を抜いて下手なわけでもない。SNSも活用できていたと思う。(ちっちゃな英雄においてTwitterなどのSNSは重要なツールである。)ただ華がなかった。そしてファンサービスが下手だった。

ちっちゃな英雄にはファンサービス目当ての客が客席の半数を占めている。その中でファンサービスが下手なのは痛かった。笑顔が作れないわけではないものの、彼はどこかかっこつけてしまいがちなところがあった。駆け出しの俳優、初めての大きな仕事。かっこつけている場合ではないことなんて猿にでもわかる。それでも彼は新規のおたくを獲得できるような技術を持つことはできなかった。"ファンサ降り"だとしても、そこから彼に興味を持ち応援し始めてくれるおたくは貴重な存在になるだろう。私は彼にそれを伝えることができなかった。下手にかっこつけたり飾ったりせず、ファンサービスを充実させることを提案するのは簡単だ。しかし、おたくである私がそれを伝えたところで暗にファンサービスを求めていると受け止められたらたまったもんじゃなかった。だから、おたくに的を絞らず客席全体をターゲットに、という伝え方をしてきた。それが仇となったのだろう、無難な笑顔と無難な対応。1回きりの観客を楽しませるようなもの。いつまで経ってもおたくは増えない。

 

ここまで書いて、違和感を覚えた方がいるかもしれない。私が彼に伝えてきたことの影響力だ。私は入り待ち・出待ちはしていないし、彼と知り合いなわけでもない。何かを伝える手段はTwitterと手紙のみだ。そんなもので、と思うかもしれない。しかし、そんなものが大きな影響力を持つ世界だった。これをやって欲しいと伝えれば次の公演で実践してくれる。この写真が見たいと伝えればTwitter上にその写真が上がる。偶然かもしれない。できれば偶然であって欲しいくらいだ。

演技について意見することもあった。チーム全体のことについて声を上げることもあった。ちっちゃな英雄は長く上演されている演目ではあるが、チームによってそのカラーは大きく異なる。千秋楽の公演がそのチームの完成形ともいえるため、日々の公演で少しずつ成長を確認できることも魅力のひとつだ。素人目でしかなかったが、約40分の公演の中で気付いたことはほぼ全て伝えてきた。厳しく注意をしたときには、その後の公演で機嫌を伺ってくることもあった。特に不機嫌ではなくても機嫌を伺われたことにより腹を立ててしまったこともあった、ごめん推し。でもこっちはなんとか平静保って席座ってるんだから勘弁して欲しい。

これだけいろいろと反応を貰っていたが、私は推しに嫌われていたと思っている。ただのファンがこれだけ口うるさいのだ、嫌われて当然である。そして嫌われていたと思う根拠の一つに、以前にも書いた対応されていないことも挙げられる。ハイタッチは飛ばされるし、客降りのルートすらも変えられる。ソファー席の中で私だけハイタッチしてもらえないこともあった。それでも私は最後まで口うるさいおたくであり続けた。少しでも成長してほしかったし、少しでも意識を高く持って欲しかったし、少しでも上に行って欲しかったからだ。彼の持つ可能性にこれでもかというほどに期待していた。嫌われていると思っていたから余計に怖いものはなかった。それでも、公演を純粋に楽しめなくなっていたのは事実だった。